ガイドガイド · AI導入準備

小規模な企業でChatGPT、Claude、Copilotを安全に導入する

チームのAI利用を個人アカウントから会社のアカウントへ移す方法、AIツールが引き継ぐファイル権限の修正方法、そして社員が実際に守る1ページのポリシーの書き方をご紹介します。

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結論から言うと

チームが使うすべてのAIツールを、シングルサインオン付きの会社のアカウントに移し、CopilotやGeminiがファイルを読めるようになる前にファイル共有を整理し、承認済みツールの短いリストを載せた1ページのポリシーを公開してください。そのうえで、少人数のパイロットグループから始めます。この順序で進めれば、AIは誰にも見えない個人アカウントで勝手に使われるものではなく、会社が管理するものになります。

本当のリスクは、ありふれたところにある

小規模な企業で最もよくあるAIのリスクは、劇的な情報漏洩ではありません。誰かが顧客リストや契約書、ソースコードを個人のChatGPTアカウントに貼り付けてしまうことです。そこでは会社から中身が見えず、保存期間も管理できず、その人が退職しても削除する手段がありません。

2つ目のリスクは、もっと目立ちません。Microsoft 365やGoogle Workspaceに組み込まれたアシスタントは、利用者本人がすでに開けるものなら何でも読み取ります。何年も前に人事フォルダが「全員」と共有されていたなら、アシスタントはそれを見つけます。AIがその問題を生むわけではありませんが、偶然行き当たる可能性はずっと高くなります。

ステップ1:すでに使われているものを把握する

多くの企業がその答えに驚きます。何かを選ぶ前に、次のことを行ってください:

  • 誰も責めずに、どのAIツールを何に使っているかをチームに尋ねます
  • 社員が仕事用のアカウントにどのAIアプリを接続しているかを確認します(Microsoft Entraでは「エンタープライズ アプリケーション」、Google 管理コンソールでは「アプリのアクセス制御」)
  • 経費精算や法人カードの明細から、AIのサブスクリプションを洗い出します
  • どんな種類のデータが入力されているかを把握します:顧客データ、財務データ、個人データ、コード、契約書など

ステップ2:ツールを選び、会社のアカウントに移す

1つに絞る必要はありません。多くの企業は2つを併用しています。たとえば、Microsoft 365の中ではCopilot、文章作成や分析にはChatGPTかClaude、といった形です。大切なのは、どのツールも責任者のいる会社のワークスペースになっていることです。

ツールビジネスプラン向いている用途導入前の確認事項
ChatGPTBusiness(旧Team)、Enterprise一般的な文章作成、分析、リサーチSSO、ワークスペースの保存設定、許可するコネクタとカスタムGPT
ClaudeTeam、Enterprise長い文書、慎重な分析、コーディングSSO、保存期間、許可するコネクタと連携機能
Microsoft 365 CopilotMicrosoft 365ビジネスプラン向けのアドオンOutlook、Word、Excel、Teams、SharePoint内での作業SharePointとOneDrive全体のファイル共有と権限
Gemini for Google WorkspaceWorkspaceプランに含まれる、または追加で導入Gmail、ドキュメント、スプレッドシート、Drive内での作業Driveの共有、共有ドライブ、外部共有

OpenAI、Anthropic、Microsoft、Googleはいずれも、これらのプランのビジネスデータはデフォルトでモデルの学習に使用しないと明言しています。これが個人アカウントから移行する最大の理由です。プランや名称は頻繁に変わるため、契約前に各ベンダーの最新の規約をお読みください。

ツールごとに、次のことを行います:

  • 社内に責任者を置いた、会社のワークスペースを1つ作成します
  • サインインをMicrosoft Entra IDまたはGoogle Workspaceに連携し、退職したその日にアクセスが終了するようにします
  • チャットとアップロードされたファイルの保存ルールを設定します
  • 会社のデータにアクセスできるコネクタ、プラグイン、エージェントを決め、それ以外はオフにします
  • 個人アカウントは秩序立てて閉鎖します:必要なものは移し、残りは削除します

ステップ3:ツールが引き継ぐ権限を修正する

CopilotとGeminiは、既存の権限に従います。これは良い知らせでもあり、悪い知らせでもあります。本番稼働の前に、次のことを行ってください:

  • 全社、または「リンクを知っている全員」と共有されているファイルやサイトを探します
  • 人事、財務、法務から始め、順に範囲を広げます
  • もう必要のない人のアクセス権を削除します
  • Microsoft 365では、特に機密性の高いファイルに秘密度ラベルとデータ損失防止ルールを追加し、SharePointの過剰共有レポートを活用します
  • Google Workspaceでは、共有ドライブと外部共有の設定を見直します

この整理は、AIを使わないとしてもやる価値があります。万一アカウントが侵害されたときの被害を小さくする作業と同じだからです。

ステップ4:1ページのポリシーとパイロット

誰も読まないポリシーでは、誰も守れません。1ページに収めましょう:

  • 承認済みツール。短いリストと、新しいツールを申請する方法。
  • 貼り付けてはいけないもの。パスワード、承認済みツール以外での顧客の個人データ、健康情報や給与データ、NDAの対象となる情報(そのツールでの利用が承認されている場合を除く)。
  • 出力を確認する。AIは自信満々に間違えます。送信した人が、その内容に責任を持ちます。
  • 必要なときは伝える。顧客や同僚が頼りにする成果物をAIが作成した場合は、その旨を伝えます。
  • 問い合わせ先。質問を受け付ける担当者名または窓口のメールアドレスを1つ。

次に、さまざまなチームから5人から10人のパイロットグループを選んでトレーニングします。うまくいったことと戸惑ったことを集め、設定とポリシーを調整してから、初めて全社に展開します。

整った状態を保つ

  • AIへのアクセスは、メールやファイルと同じ退職手続きのステップで削除します
  • 市場の動きが速いため、新しいAIツールやコネクタを四半期ごとに見直します
  • ベンダーの大きなアップデートのたびに、保存と共有の設定を確認します
  • どのツールを誰が、なぜ承認したかを簡単に記録しておきます

規制対象の業務や機密性の高い業務

法務、財務、医療、エンジニアリングなど、決して自社の管理下から出してはならない業務には、プライベートな選択肢を検討してください。より厳格なデータ管理機能を持つエンタープライズプランや、自社環境でホストするAIモデルです。運用の手間が増えるため、本当に必要な業務に絞って使いましょう。

欧州連合(EU)に従業員がいる場合、EU AI法はすでに、AIを利用する企業に対して、従業員が十分なAIリテラシーを持つよう確保することを求めています。短いトレーニングと1ページのポリシーがあれば、それを示すうえで大きな助けになります。

FAQ

よくいただくご質問

創業者や財務責任者の方から特によくいただく質問に、簡潔にお答えします。

その他のご質問はこちら

個人アカウントより、ビジネスプランのほうがはるかに安全です。ChatGPT BusinessとEnterpriseでは、会社に管理機能、シングルサインオン、保存設定が提供され、OpenAIはこれらのプランのビジネスデータをデフォルトでモデルの学習に使用しないと明言しています。

SF3 Technologiesによる支援

当社は、ChatGPT、Claude、Copilot、Geminiを管理機能付きの会社のアカウントで設定し、これらのツールが引き継ぐ権限を整理し、チームが守れる短いポリシーをお渡しします。SF3 TechnologiesはMicrosoft AI Cloud Partner Programのメンバーであり、特定のプラットフォームに偏ることなく、すべてのプラットフォームについて助言します。すべてのワークスペースは貴社名義で作成し、お客様自身のMicrosoft 365またはGoogle Workspaceの中から、専用の管理者アカウントを通じて管理します。

本ガイドは一般的な情報の提供を目的としたもので、法的助言ではありません。ベンダーのプランや規約は頻繁に変わるため、ご購入前に各ベンダーの最新の規約をご確認ください。